
シングルマザーにおすすめする『遺品整理士』
2019/01/17
今回シングルマザーにおすすめする資格として深掘りしていくのが『遺品整理士』です。
この『遺品整理士』という資格はご存知でしょうか?
少子高齢化、核家族化により、高齢者とともに生活できる家族は減ってる世の中の流れに則した資格と言えるのが、『遺品整理士』という資格です。
では『遺品整理士』について将来、給料、資格取得などを深掘りしていきたい思います。
遺品整理士の概要
高齢者が一人で生活をしていて亡くなってしまった場合、遺品の整理というのは大変な作業となります。特にご本人が趣味で収集していたものなどがあれば尚更です。
それでも持ち家で亡くなったのなら時間を作って遺族が整理を行えますが、賃貸住宅なら退去の問題もあり、現実的に厳しい状況となるでしょう。
そうした場合に遺族に代わり遺品の整理を行うのが「遺品整理士」です。
遺品整理士は、一般社団法人遺品整理士認定協会によって認定される民間資格です。
遺品整理業の増加に伴うモラルの低下を防ぎ、法規制を遵守したうえで故人の思いがこもった品々を「供養」の観点で取り扱う業務、またはその資格のことです。
遺品整理士のニーズは年々高まっていますが、一方でゴミを整理するように遺品を扱われては遺族も精神的な苦痛を伴うでしょう。
そうしたことのないように遺品整理士にはモラルが求められます。
遺族にも毎日の生活がありますから、その合間を縫って整理をするというのは一苦労ですし、遺品を前にして故人の思いに悲しみを感じてしまうこともあります。
そうした負担を避ける意味においても、遺品整理士の仕事というのは社会になくてはならない仕事といえるでしょう。
遺品整理士の仕事
遺品整理士の具体的な仕事内容は、遺族と相談し、要望の確認をして、亡くなった方のお部屋の片付け・清掃を行います。
不用品を正しく処分・回収し、「残すもの」「処分するもの」「供養するもの」に仕分けをします。
不用品は自治体のルールを守り、正しく処分します。可燃ゴミだけなら簡単ですが、粗大ゴミとなると遺族が出すのは大変なので、こうした点も遺品整理士が重宝される理由です。
家電製品などは粗大ゴミでは出せない場合もありますから、専門の回収業者に依頼したり、リサイクルを依頼することもあります。
また、供養するものは、通常は遺族の菩提寺で行いますが、菩提寺がない家の場合、供養できる施設を遺品整理士が紹介します。
さらに遺品整理以外の仕事として、遺族がいない故人の部屋の清掃を行うこともあります。
遺品整理士の資格取得
遺品整理士になるためには遺品整理士認定協会の講座を受講し、課題レポートを提出する必要があります。
遺品整理士の資格そのものは2011年に作られた比較的新しい民間資格ですが、すでに取得者は20,000人を超え、毎年3,000人以上が資格を所得しています。
受講は通信制となっていて、教本、資料集、DVDを使って約2ヶ月間の講義を受けることになります。
これを修了すると課題レポートの提出となりますが、求められる内容は次のようになっています。
○遺品整理とは何か
○専門化が必要とされる理由は
○遺品整理を取り巻く、様々な社会問題
○実務を行ううえで必要なこととは
○実際に行われている業務とは
○作業を行ううえでの留意点
○法規制との関わりについて
○事例研究について
かなり多岐にわたり、専門的な内容になっています。
しかし、勉強は受講した内容をしっかり覚えていればいいので、あとは理解度によるところが大きいでしょう。ちなみに費用は教材を含めて合計30,000円(入会金25,000円、会費2年間5,000円)となっています。
合格すると通知が届くので、手続きを済ませて認定証の発行を待ちましょう。
ちなみに遺品整理士の合格率は約65%となっていて、3人に1人は不合格になる計算になります。
不合格の要素としては、課題レポートでの仕事に対する理解度が挙げられます。
物を扱うだけでなく、遺族に接するときの心構えや遺族への対応、さらには産業廃棄物の処理など、法律についても理解が深くないといけないので、片手間で取るような気持ちは捨てましょう。
逆に、真剣に向き合えば約65%という数字は決して低くはありません。
遺品整理士の将来性と収入
遺品整理士として認定されれば、当然、遺品整理の仕事ができるわけですが、資格がなくても遺品整理そのものはできます。
しかし、遺品整理の専門家としての信用度が違います。
就職をする場合ですが、一般的なハローワークではまず就職先は見付かりません。やはり、特殊な仕事ですからね。
かといってインターネットなどで安易に決めてしまうと、高額請求をしたり、産廃処理を適切に行わないブラック会社だったということにもなりかねません。
そこで、資格取得先と同じ遺品整理士認定協会が運営する「遺品整理不正防止情報センター」に問い合わせてみましょう。
こちらでは、求人を募集している業者を紹介するということもしています。
また、ネットで遺品整理士の資格取得のバックアップをしている会社が求人を出している場合があります。こうした会社は、コンプライアンスの意識が高い会社なので大丈夫でしょう。
仕事内容がハードだということは容易に想像できますが、平均年収は400万円~800万円とかなりの差があります。
月給でも20万円~40万円と倍の差がありますが、これはもう会社の規模によって違うとしかいえないところです。
ですが、遺品整理業者としての歴史が長く、信頼されている業者を選ぶようにするのがいいと思います。
今後もニーズが伸び続ける遺品整理士の資格は、社会に貢献できるだけでなく、就職や転職にも有利な資格なのです。
だからこそ、遺品整理士はシングルマザーの方におすすめしたい資格なのです。
遺品整理の正しい知識と対応・実務の流れを身につけ「遺品整理士」の資格取得